仮定法
hiro8

こんにちは。
四流外資系社員の
安田トーシローです。

このサイトでは、英語苦手歴20年の筆者が
上級者では気づけない英語のポイントを
ド素人目線でわかりやすく紹介します。


仮定法って学校で習った…
ような気がするけど
全く記憶にありません!

 

という英語初心者向けに!
わかりやすく紹介します。
 

If I were a bird, I could fly.
もし私が鳥だったら空を飛べるのに

この例文は、
参考書でよく見かけるかもしれません。
 

過去形になっていますが、
言っている内容は現在です。
 

このあたりがよくわからない
という英語初心者が多いと思います。
 

仮定法についての詳細を
じっくりとお伝えします。
 

英語の仮定法は何を伝えるのか?

英語の仮定法は何かというと
名称の通り「仮定」
の話をするときに使います。
 

英語の仮定法は
大きく分けけ6つあります。
 

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といっても
私が勝手に
分類しただけですが…

英語の仮定法は6つ

  1. 仮定法過去
  2. 仮定法過去完了
  3. 仮定法過去・過去完了混合
  4. 仮定法未来
  5. 仮定法現在
  6. その他の仮定法

今回は仮定法過去と仮定法過去完了、
さらに、過去・過去完了混合の3つを
紹介します。
 

仮定法は以下のようなことを
あらわすときに使います。
 

英語の仮定法の用途

  1. 仮定のことを話す

という使い方です。
 

英語の仮定法過去の日本語訳

  1. もし~なら、~なのに…

 

英語の仮定法過去完了の日本語訳

  1. もし~だったら、~だったのに…

仮定法過去であろうと、
仮定法過去完了であろうと、
現実には起きていない
仮定の話です。
 

英語の仮定法の基本

仮定法過去は
以下のように使います。
 

If I were a bird, I could fly.
もし私が鳥だったら空を飛べるのに

仮定法は、上記の例文のように
文が前半と後半に分かれています。
 

上記は[過去法過去]と呼ばれる文で、
内容は現在です。
 

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ここでのポイントは2つ。

  1. 過去法過去で現在のことを述べる
  2. be動詞にはwereを使う

 

If she were a bird, she could fly.
もし彼女が鳥だったら空を飛べるのに


IでもHeでもSheでもbe動詞は
wereを使います。

これだけ見ると仮定法は全部
[were]を使うのか…
と思うかもしれませんが違います。


一般動詞は過去形を使います。

If you tried harder, you could pass the exam.
もっと努力すれば試験に合格するのに

次に、仮定法過去完了ですが、
以下のように使います。
 

If I had studied hard, I would have passed the examination.
一生懸命勉強していれば試験に合格していただろう。

上記は[過去法過去完了]と呼ばれる文で、
内容は過去です。

なぜ仮定法過去で現在をあらわすのか?

[どうして過去形なのに現在なのか?]
という疑問がわくと思います。
 

少し話がそれますが、
以下の2つの文章をご覧ください。
 

Can you tell me.
教えてもらえますか?
Could you tell me.
教えていただけますか?

2つの違いは
[Can(現在形)]か[Could(過去形)]
という部分だけです。


canは普通の話し方で
couldになると丁寧な話し方になります。

過去形を使っていますが
内容は現在で丁寧語になります。
 

これは…
 

過去形を使うとき

  1. 時間が離れている
  2. 間柄が離れている
  3. 現実から離れている

英語初心者が考える過去形とは
1番目の[時間が離れている]だと思います。


が、今回は2番目の[間柄が離れている]
にあたります。

親しい間柄なら普通には話しますが、
上司や取引先といった間柄が離れている場合は
丁寧語で話します。


英語では、このように
離れていることに対して
過去形を使って表現します。

日本語は[~いただけますか?]ように、
語尾を駆使して丁寧語にしますが、
英語では過去形を用います。
 

話を仮定法に戻すと…
 

仮定法は3番目の[現実から離れている]
の用法になります。
 

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このため過去形を使って
意味は現在になります。

過去の話なのか?仮定の話なのか?

とはいえ、
仮定法の前半部分だけ見ただけでは
[時間が離れている]のか
[現実から離れている]のか
イマイチよくわかりません。
 

下記の文章の場合を見てみます。
 

If I studied harder,
もっと勉強したら/していたら、

ここまでだと
仮定の話なのか?
過去の話なのか?
判断がつきません。
 

ところが、後半部分を見ると、
[would]があります。
 

I would pass the exam.
試験に合格するのに。

この[would]があるので
仮定の話だと判明します。


助動詞の過去形があるかどうかが
非常に重要なポイントです。

実は、IF文を使うまでもなく
後半だけで文章が成立しています。
 

I would pass the exam.
私なら試験に合格するでしょう。

このように[would、could、might]など
助動詞の過去形で
仮定の話を表現できます。
 

英語の仮定法過去の基礎文法

下記の文章ですが…
 

If I were a bird, I could fly.
もし私が鳥だったら空を飛べるのに
If I studied harder, I would pass the exam.
もっと勉強したら試験に合格するのに

これを具体的に説明すると
以下のようになります。
 

仮定法過去の基本文法

  1. If I [wereまたは一般動詞の過去形], I [助動詞の過去形(could/would/might)] [動詞の原形]

前半で動詞の過去形を使って
後半では助動詞の過去を使います。
 

助動詞ではcould、wouldを
使うことが多く、まれにmightを使います。
 

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wouldよりも可能性が低いときに
mightを使う傾向があります。

If you swang full, you might hit a home run.
フルスイングしたらホームランを打つかもしれません。

このように可能性が低い場合に
mightを使います。
 

英語の仮定法過去完了の基礎文法

まずは下記の文章をご覧ください。
 

If I had studied hard, I would have passed the examination.
一生懸命勉強していれば試験に合格していただろう。

これを具体的に説明すると
以下のようになります。
 

仮定法過去完了の基本文法

  1. If I [過去完了形], I [[助動詞の過去形(could/would/might)] [完了形]

後半部分は
[could/would/might] + [完了形]
となっています。
 

時制の文法には
[will + have + 過去分詞]
という未来完了形があります。
 

willは推量(だろう)の意味があるので
過去・現在・未来のどれでも使えます。
 

By now they will have eaten the crabs I sent last week.
今頃は先週送ったカニを食べてくれていることでしょう。

この例文は現在の推量で、
未来ではありません。
 

「どこかの時点から食べ始めて
今頃は食べ終わっているだろう」
ということです。
 

willの過去形がwouldなので、
意味は推量(だろう)で、


[would + have + 過去分詞]で
現在の推量をあらわします。

[had]ではなく[have]を使っているので
形としては現在完了です。
 

過去のどこかから始まって
今の推量ということになります。
 

If I had studied hard, I would have passed the examination.
一生懸命勉強していれば試験に合格していただろう。

過去のどこかで合格が決まって
今頃は合格していた的な感じです。
 

英語の仮定法の混合・特殊ケース

ここでは仮定法過去と仮定法過去完了が
混合したケースを紹介します。
 

実際の会話では
仮定法過去と仮定法過去完了が
ごちゃ混ぜになることがあります。
 

日本語でも同様です。
 

もしお金持ってたら、車を買うのになあ
もしお金持ってたら、車を買ったのになあ
 

このような言い方は
日本語でも英語でもあります。
 

仮定法過去完了 + 仮定法過去

If I studied harder, I would pass the exam.
もっと勉強[したら]試験に合格するのに

これは普通の仮定法過去ですが、
下記のようなケースもあります。
 

If I had studied harder, I would pass the exam.
もっと勉強[していたら]試験に合格するのに

前半が過去完了で
後半が助動詞の過去形になります。
 

仮定法の特殊ケース

  1. If I [過去完了形], I [助動詞の過去形(could/would/might)] [動詞の原形]
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こうなると、学校で習った文法が
グタグタになります・・・。

仮定法過去完了は、
If I [過去完了形], I [助動詞の過去形(could/would/might)] [完了形]
 

なので、上記例文の後半は
[would + have + 過去完了]
になるはずでは・・・
と思うかもしれません。
 

しかし、会話では普通に起こりえます。
 

仮定法過去 + 仮定法過去完了

次に、
前半が動詞の過去形で
後半が[could/would/might] [完了形]
というケースです。
 

If you needed a red pen, I would have purchased one.
赤ペンが必要であれば購入したのに。

このような文も
会話では普通にあります。
 

このことから、
仮定法過去とか仮定法過去完了
という文法にしばられないで
何を言いたいのか考える必要があります。


重要なのはwouldという
助動詞の過去形があるということです。

これと、話の前後関係で
仮定法だと推測できます。
 

If文の省略

実際の英会話では、
If文なしで仮定法を使うケースがあります。
 

例えば、
 

[もしお金を持ってたら何をする]
というテーマで話をしていた場合。
 

If I had enough money, I would buy a computer.
もし十分なお金があれば、パソコンを買うのになあ。

というような、
回りくどい言い方をせず…。
 

I would buy a computer.【仮定法過去】
パソコンを買うのになあ。

または
 

I would have bought a computer.【仮定法過去完了】
パソコンを買ったのになあ。

このように、
言いたいことだけを
話すと思います。
 

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仮定法は過去形を使うことで
現実から離れていることを
あらわします。

その中でも、
特に重要なのは助動詞の過去形で、
if文が無くても仮定の話を
あらわすことができます。
 

決まり切ったフレーズ

以下に紹介する文は
決まりきったフレーズなので
覚えてしまうといいですよ。
 

英語の仮定法過去完了の日本語訳

  1. If it were not for A (もし~が無ければ)
  2. If it had not been for A (もし~が無かったならば)

例えば以下のような例文になります。
 

【仮定法過去】

If it were not for water, I would be thirsty.
もし水がなければ、のどが渇いてしまう。

 

If it were not for the sun, the earth would freeze.
もし太陽が無ければ地球は凍るだろう。

【仮定法過去完了】

If it had not been for water, I would have been thirsty.
もし水がなかったなら、のどが渇いてしまっただろう。

 

If it had not been for the sun, the earth would have frozen.
もし太陽が無かったら地球は凍っていただろう。

おそらく・・・ですけれど
これらは受験でよく出る種類の
受験英語だと思います。
 

実際には英語初心者は使いません。
 

こんな回りくどい言い方をしなくても
下記で通じると思います。
 

Without water, I would be thirsty.

 

Without the sun, the earth would freeze.

とにかくIF文ではなく
would(助動詞の過去形)があれば
仮定の話ができます。
 

英語の仮定法の根本の話

ここまで紹介してきましたが
今更ながら仮定法の根本の話を
下記に記載しました。
 

仮定法の根本の話

  1. 仮定の話
  2. 仮定かどうかは話者の判断

 

仮定法は仮定の話

仮定法は現実離れした仮定の話
ということです。
 

If you tried harder, you could pass the exam.
もっと努力すれば試験に合格するのに

仮定を表すために
以下のような構造になっています。
 

仮定を表すための構造

  1. If …[動詞の過去形]…, …[助動詞の過去形(would/could/might)]….

まず、If文で動詞の過去形を使っていますが、
これにより、現実から離れしたことを示します。
 

過去形を使うとき

  1. 時間が離れている
  2. 間柄が離れている
  3. 現実から離れている

ただし、これだけだと
通常の過去の話(時間が離れた過去)
のケースもあります。
 

次に、後半部分で助動詞の過去形がきます。


助動詞の過去形は
仮定の話をするときに使います。

 

would/could/mightが
使われていると仮定の話、
実現していない話になります。
 

仮定かどうかは話者の判断

仮定法は仮定の話をするときに使います。


現実ではない内容になりますが、
現実ではないかどうかは
話者の判断になります。

下記は、よく例文に出てくる文章です。
 

If I were a bird, I could fly.
もし私が鳥だったら空を飛べるのに

これなら完全に現実離れしているので
迷わず仮定法を使えます。
 

ところが、下記はどうでしょうか?
 

If you tried harder, you could pass the exam.
もっと努力すれば試験に合格するのに

上記では仮定法を使っているので
現実ではない話になります。
 

つまり「もっと努力すること」が
現実離れしているときに仮定法になります。
 

現実の話として
十分に考えられる場合は…
 

If you try harder, you will pass the examination.
もっと努力すれば試験に合格する

このような現在形と未来形で話せます。
 

現実的な話のIf文

  1. If …[現在形]…, …[will]….

仮定法は、
現実離れした仮定の話なので
If文で過去形または過去完了形を使い、
続く文で助動詞の過去形を使います。

 

過去形を使うことで
現実から離れていることを
あらわします。
 

特に重要なのは助動詞の過去形で、
if文が無くても仮定の話を
あらわすことができます。
 

まとめ

今回は仮定法を紹介しました。
 

仮定法は以下のようなことを
あらわすときに使います。
 

英語の仮定法の用途

  1. 仮定のことを話す

英語の仮定法は
大きく分けけ6つあります。
 

英語の仮定法は6つ

  1. 仮定法過去
  2. 仮定法過去完了
  3. 仮定法過去・過去完了混合
  4. 仮定法未来
  5. 仮定法現在
  6. その他の仮定法

仮定法は以下のような
日本語訳が基本になります。
 

英語の仮定法過去の日本語訳

  1. もし~なら、~なのに…

 

英語の仮定法過去完了の日本語訳

  1. もし~だったら、~だったのに…

次回は仮定法未来と仮定法現在を
紹介します。