こんにちは。
四流外資系社員の
安田トーシローです。
このサイトでは、英語苦手歴20年の筆者が
上級者では気づけない英語のポイントを
ド素人目線でわかりやすく紹介します。
過去完了形と過去形は
思った以上に全然違うのに、
日本語に訳すと全く同じに…
これが初心者を悩ませます。
両者がどのように違うのか
詳しく紹介しますので
過去完了形の苦手意識が
なくなると思います。
私は宿題を終えてしまった。
私は宿題を終えてしまった。
えっ!日本語訳は全く同じ!!!
どこがちがうのか
この下で紹介します。
目次
英語の過去完了形は何を伝えるのか?
過去完了形は以下のようなことを
あらわすときに使います。
- 過去から過去までの完了
- 過去から過去までの経験
- 過去から過去までの継続
- 過去から過去までの結果
主にこの4つが
過去完了形の基本です。
- ~しました。【完了、結果】
- ~したことがありました。【経験】
- ~していました。【継続】
時制の用途と時間幅
【時制の用途】
時制 | 用途 |
---|---|
過去完了形 | 過去から過去までの完了過去から過去までの経験過去から過去までの継続過去から過去までの結果 |
【時制の時間幅】
時制 | 時間幅 |
---|---|
過去完了形 |
完了形は「時間の幅」を表現します。
過去完了形は過去のことを表しますが、
過去のある時点から始まって
過去のある時点まで
という時間の幅を表現します。
過去形の場合は過去の一点を指すので
このあたりが両者の違いになります。
例文
過去完了形の例文を
いくつか紹介します。
宿題を終えていました。
ハワイに行ったことがありました。
私は3年間大阪に住んでいました。
列車は既に出ていた。
英語の過去完了形の基本
過去完了形の時制は過去です。
使い方の基本は現在完了形と同じです。
違いは現在が過去になっただけです。
これが基本です。
現在完了形のときは[have]でしたが
過去完了形では[had]を使います。
過去完了形で重要なことは
[今現在とは無関係]ということです。
私は3年間大阪に住んでいました(現在は住んでいません)。
ということになります。
もし現在も住んでいるならば
現在完了形になります。
私は3年間大阪に住んでいます(今も住んでいます)。
過去から始まり過去で終わっているのが
過去完了形です。
英語の過去完了形と過去形の違い
日本語訳では、
「~しました。」となるため、
以下の3つが区別つかなくなります。
- 過去形
- 現在完了形
- 過去完了形
この3つは日本語訳にすると
かなり似通っています。
なぜ、3つの違いを理解しないと
いけないかと言うと・・・、
英語初心者はGoogle翻訳などで
英訳することが多いと思います。
外資系に勤めたりした場合は
頻繁に調べることになると思います。
実は、翻訳サイトの英訳は
正しい英訳が出ないことがあります。
これは翻訳の質が悪いのではなく、
日本語から状況が判断できないからです。
このため、自分でしっかり状況を
理解したうえで翻訳サイトを
利用しないと正しく英訳されず、
外国人に正しいニュアンスが伝わりません。
日本語にすると意味はほぼ一緒
私は宿題を終えてしまった。
※過去から始めて過去のどこかで完了した。
I finished my homework.【過去形】
私は宿題を終えてしまった。
※単なる過去の事実。
I have finished my homework.【現在完了形】
私は宿題を終えてしまった。
※過去から始めて今、完了した。
この3つの文章の日本語訳は
同じです。
過去形の方は「終えた」という訳でも
通りますし「終えてしまった」でも
全く問題ありません。
違いはニュアンスです。
日本語の語尾の表現は関係ありません。
【過去形】は過去の1点を指します。
これに対して!
【過去完了形】は
過去のある時期から始まって
過去のある時期で終わった
という時間の幅を指します。
意味で言うと「完了」や「経験」
というニュアンスが含んでいます。
完了した!
経験をした!
ある時点から宿題を始めて
ある時点で完了した!
現在完了形も過去完了形も
完了形には、このようなニュアンスが
含まれています。
- 時間の幅 + 完了/経験/継続/結果
一方、過去形を使うと、
過去における単なる事実を述べただけ
というニュアンスになります。
- 過去のある時点での事実
過去形で伝えられること
ただし、過去形でも
似たようなニュアンスは可能です。
福岡に行ったことがあります。
このようにeverを付けると過去形でも
「~したことがある」という経験を表せます。
ただ、時間の幅はなく、
単なる過去のお話です。
とはいうものの・・・
過去形でも時間の幅も
あらわすことが可能です。
3年間英語を勉強しました。
これでも文法的に合っています。
しかし、3年間勉強したという
過去のことを言っただけです。
これが過去完了形になると・・・。
3年間英語を勉強していた。
過去のある時期の3年前から
英語を勉強し始めて、3年間[継続]して
勉強し3年後に勉強が[完了]したという
[経験]がありました。
このようなニュアンスが含まれます。
過去と現在完了形の違いは
過去形・過去完了形と
現在完了形の違いは、
今とのつながりです。
私は3年間英語を勉強していた(しています)。
現在完了形は3年前から今まで
続いている(もしかしたらこの先も)
ということです。
過去形・過去完了形は
既に終わった過去なので
[今は勉強していない]
ということになります。
過去から今までなら
現在完了形を使います。
どれが正解・不正解というより
使う人が、どのような意味で
伝えたいかいうこと次第になります。
このあたりが英語の難しいところです…。
英語の過去完了形と完了
過去完了形の[完了]用法を紹介します。
といっても、他の[経験][継続]とは
独立しているわけではなく
日本語に訳した場合、
このような区別ができる
というような感じです。
例えば何かを[完了]したならば、
その[経験]を持っているわけなので、
バシっと区切られているわけではありません。
宿題を終えていました。
過去完了形で重要なことは
時間の幅を意識するということです。
[過去から過去まで]を表すのが
過去完了形です。
過去のどこかから宿題を初めて
過去のどこかで終えたということです。
英語の過去完了形と経験
過去完了形の[経験]の場合は
日本語でも過去形と区別が
つきやすいかもしれません。
ハワイに行ったことがありました。
これは[経験]というニュアンスを
含めるときに使います。
過去形の場合は単に
過去に起きたことを伝えるだけです。
ハワイへ行きました。
余談ですが・・・
過去完了形では[been]なのに
過去形では[went]という
動詞を使っています。
これが英語初級者には、
ちょっと不思議に思う人も
いるかもしれません。
完了形は[haveまたはhad]という
助動詞を使っており[持つ]という意味です。
[been]は[be動詞]の過去分詞で、
be動詞には[ある、いる]といった
意味があります。
英語の完了形では、
ハワイに[行った]ではなく、
ハワイに[いた]という経験を[持つ]
という表現になるようです。
英語の過去完了形と継続
過去完了形で[継続]のニュアンスを伝えられます。
私は3年間大阪に住んでいました。
もしかしたら英語初心者の方で
勘違いされてるケースが
あるかもしれませんが、
[3年間]という期間があるから
過去完了形を使うわけではありません!
過去形を使っても文法的には正しいです。
私は3年間大阪に住んでいました。
しかし、過去形には
時間の幅というニュアンスはなく、
過去に3年間住んだという事実だけです。
過去完了形の場合は、
過去のある時点から住み始めて、
その3年後まで住んでいました。
という幅を伝えられます。
このあたりをしっかり考えないと
英語の文章を読んでも、
ニュアンスをくみ取りにくいです。
これは[過去進行形]でも同様です。
過去の動きを生々しく伝えたいときに
[進行形]を使います。
進行形も完了形も使わずに、
過去形だけで言っても大丈夫ですが、
よりニュアンスを伝えるために
過去進行形や過去完了形を使います。
このあたりのところは、
英語初心者には非常に分かりにくい
ところだと思います。
もちろん私も分からないので
安心してください・・・
英語の過去完了形と完了
過去完了形で[完了]のニュアンスを伝えられます。
駅に着いたとき列車は既に出ていた。
[(過去に)駅に着いたとき、
既に電車が出てしまっていた]
ということです。
完了形の[完了]にも似ており、
話者やニュアンスによっては[完了]です。
駅員からすると[出発し終わった]という
[完了]のニュアンスになると思います。
利用客からすると[結果]的に
[出発していた]ということになります。
これらは日本語訳にしたときの分類であって
本来、英語ではこのような区別はありません。
完了形は[時間の幅]を表現するので
重要なのはニュアンスです。
過去のある時点から
過去のある時点までに
結果として電車が出発した
ということです。
[電車が入ってきて]
[待機していて]
[出発した]
という時間の幅が
言外に含まれています。
過去形は[出発した]
という事実のみです。
このあたりが
過去形と完了形の違いです。
英語の過去完了形と時制の一致
英文法の過去完了形を勉強すると
必ず出てくるのが時制の一致です。
以下のように、
基本はthat節で左右の文章があり
左が過去形で右が過去完了形
という形をしています。
この[that]は省略されることがあります。
彼は既に引っ越したと言っていた
私が思った時点の過去よりも、
彼の引越はさらに過去になります。
関節話法の時制の一致
上記の例は関節話法です。
関節話法というのは
聞いた話を本人ではなく
話す人の言葉で説明する場合です。
彼は既に引っ越したと言っていた
これは時制の一致が必要です。
直接話法の時制の一致
一方、直接話法の場合は
時制の一致は不要になります。
彼は既に引っ越したと言っていた
これは引越した本人の
そのときの言葉なので、
言われた内容をそのまま用います。
言った時点では現在完了形なので
時制は一致させません。
過去を過去の順で伝えるなら[AND]
ちなみに、
過去を発生順に伝えるなら[AND]で
文章を並べるだけです。
私は会社に行ってミーティングをして昼食を食べた。
時制の一致は不要です。
1.会社に行った
2.ミーティングした
3.昼食を食べた
というのを順番通りに伝えるなら
このように[and]で繋げます。
英語の過去完了形でNOと言うときの注意点
外資系企業のあるある話ですが、
以下のような会話を聞いたとします。
今度彼が営業部に移動になるって聞いたことありますか?
これは現在完了形の質問です。
これに対してなんと答えるのかですが、
[はい]の場合は通常通り
現在完了形で答えます。
はい、あります。
問題は[いいえ]の場合です。
いいえ、ありません。
と、過去完了形で答えます。
何故かというと、
営業部に移動になるという話を
今聞いてしまったからです。
このため、過去の時点までは
聞いたことがなかったけれども、
[今は聞いています]
ということになります。
答えとしては
以下のようになります。
[はい]は今聞いたから
現在完了形
[いいえ]は過去には聞いてないから
過去完了形
会話でよくあるので要注意です。
まとめ
過去完了形は以下のようなことを
あらわすときに使います。
- 過去から過去までの完了
- 過去から過去までの経験
- 過去から過去までの継続
- 過去から過去までの結果
- ~しました。【完了、結果】
- ~したことがありました。【経験】
- ~していました。【継続】
【時制の用途】
時制 | 用途 |
---|---|
過去完了形 | 過去から過去までの完了過去から過去までの経験過去から過去までの継続過去から過去までの結果 |
【時制の時間幅】
時制 | 時間幅 |
---|---|
過去完了形 |
[過去のある時点から始まり、
ある過去で終わる]
という時間の幅を表現するのが
過去完了形です。
次回は未来完了形を
紹介します。