こんにちは。
四流外資系社員の
安田トーシローです。
このサイトでは、英語苦手歴20年の筆者が
上級者では気づけない英語のポイントを
ド素人目線でわかりやすく紹介します。
onの基本イメージは[上]ではない!
中学のとき[on]は[上]と習ってきた
英語初心者には衝撃かもしれませんが
上という意味だけではありません。
というか、むしろ・・・
onのイメージは上ではなく接触(接している)です。
天井にハエがいます。
ceiling[天井]の上(屋根裏?)に
ハエが居るわけではありません。
机の上にペンがあります。
このように[上]という訳を
使うこともあります。
前置詞の中でもonは非常に複雑ですが、
英語初心者なら、これだけ覚えれば十分!
というレベルまで、まとめました。
というわけで、
ここでは前置詞[on]について
詳しく紹介します。
英語の前置詞onの意味・イメージ
英語の前置詞onは
中学の英語で習う簡単な単語です。
ところが日本人の英語初心者は
全く理解できていないことが多いです。
onの基本的な意味から確認します。
- 接触(接している)
これ1つです。
onの基本イメージは[接触(接している)]です。
中学のとき、
inは「中」、onは「上」
だと習った記憶があると思います。
onは「上」ではなく「接触」です。
もちろん、文章によっては「上」と
訳すこともあります。
次に、何に接触いるのか?というと…
- 物
- 人
- 行為
- 状況
- 状態
これが全てではないですが、
こんな感じで使われています。
英語初心者からすると、
onのイメージは「物」に接する
という感じがあると思います。
on the floor(床の上)
しかし、onは、
それ以外にも様々なことに
接触できます。
訳は様々なケースがあり、
全てのパターンの訳し方を覚えるのは困難です。
とはいえ、onの意味は
下記の一覧が参考になると思います。
- ~に接して
- ~に関して
- ~に向かって
- ~に(よくない影響をあらわして)
- ~(道具)で
- ~(進行)中
- ~するとすぐ
- ~(日)に
基本的には[on]の後の名詞に対して
[名詞に接して]というイメージで
訳せることが多いです。
無理に覚えようとしても難しいので、
具体的に例文を見ていきます。
上記を意識しながら訳すと
うまく訳せることが多いです。
英語の前置詞onの例文
具体的な例文を含めて
以下で紹介していきます。
基本は全て「接触」のイメージです。
onは日本語に訳すと
その都度、意味が違います。
すべてを覚えるのは非効率なので
「接触(接している)」と覚えておきます。
on:~に接する(1)[上]
[~に接する]を基本として
「上」と訳すことがあります。
机の上にペンがあります。
この文章は中学英語ででてきた
[on]の使い方の典型だと思います。
これで「上」と覚えてしまった方が
多いかもしれませんが、次からは
「上」以外の訳の例文を紹介します。
on:~に接する(2)[乗る]
[~に接する]を基本として
「乗る」と訳すことがあります。
私は今電車に乗っています
電車の中で床に接触している
ということです。
タクシーに乗っています。
同じ[乗る]でも
状況によって前置詞が変わります。
電車やバスは
歩けるほど広い空間のため
[on]を使っていますが、
タクシーは狭いので「in(中)」
という前置詞を使います。
このあたりは話し手の
感覚的な表現になります。
on:~に接する(3)[とまる]
[~に接する]を基本として
「とまる」と訳すことがあります。
天井にハエがとまっている。
天井に接触しているので
onを使います。
決して天井の上(屋根裏)
ではありません。
on:~に関して
これも基本は[接触]ですが、
「関する」と訳すことがあります。
経済に関する本(経済学の本)
これは「物事・事柄」に
接触するということで
結果として「~に関して」と
訳しています。
「経済と接触する本」
「経済に関する本」
on:~に向かって
onに向かうという意味があるわけではなく
あくまでも[接触]です。
暑さがつらかった。
暑さが
私に接触して
私に向かって、
私に対して
つらかったということです。
上記は[on]の後に[人]がきていますが、
それ以外もいろいろあります。
私は夜景を見下ろしていた
夜景に接触して
夜景に向かって
見下ろしていたということです。
夜景を一点という捕らえ方ではなく
夜景全体に視線が接触している
というニュアンスだと考えられます。
彼女は私に微笑みかけた。
これもニュアンスです。
ちなみに、単に私を一点ととらえるなら…
彼女は私に微笑みかけた。
というように[at]を使うの一般的です。
昔「スマイルオンミー」という歌がありましたが、
smile(一般動詞) + on + me(目的格の人称代名詞)
は、使わないようです(理由は不明です・・・)。
※ただし、辞書には[smile on (開ける、向く)]
と載っています。
She looked at me with a smile on her face.
彼女は笑顔で私を見た。
【to不定詞smile】
Fortune begins to smile on my future.
私の未来に幸運が微笑み始める。
このように、
smileを名詞化またはto不定詞にして、
onのあとには目的格の人称代名詞以外
というケースはあります。
また、
大昔「スマイルフォーミー」という歌がありましたが、
これは使います。
彼女は私のために微笑んでくれた。
「~のために」の[for]です。
on:(よくない影響をあらわして)~に
このonは非常に難しいです。
暑さがつらかった。
[暑さが私によくない影響をあらわしてハードだった]
という感じの直訳になります。
しかも単なる「影響」ではなく、
「よくない」方面の影響です。
on:~(道具)で
[on]は物に接するときにも使用しますが
中でも道具を使うときに使うことがあります。
彼はコンピューターで絵を描いた。
ニュアンスとしては、
[パソコンという道具に接して]
という感じになります。
単純に[パソコンで(を使って)]
を英語にした場合は下記でも可です。
彼はコンピューターで絵を描いた。
ちなみに絵を描くは[paint]
という動詞でも伝えられます。
これもニュアンスです。
色をペタペタ塗ってるイメージなら[paint]
ペンとタブレットで書いてる感じなら[draw]
他にも様々な道具があります。
私はその映画をテレビで見た。
このonも
[テレビという道具に接して]
という感じになります。
私はその曲をギターで弾いた。
これもギターに接して
曲を弾いたというニュアンスになります。
on:~(進行)中
[on]は何々している最中のように
訳すことがあります。
ONの後が状態をあらわす名詞の場合が
多いと思います。
ダイエット中です。
これはダイエットという[事柄・状態]
に接触していると考えられます。
ダイエットに接触しているので
[進行中]という感じになります。
今、帰宅途中です。
これもway(道)に接触しますが、
やや比喩的な感じになっています。
道という状況に接して、
家までの道の途上にいる
という感じです。
続いては、少し例外的な使い方です。
計画は進行中です。
これは[on-going(進行中)]ですが、
もはや1つの単語になって使われています。
発売中
sale(販売)に接触している状態です。
on:~するとすぐ
上記で[on]の使い方は、
ある程度紹介できたと思いますが、
onは[~するやいなや]という意味がある
と習った人がいるかもしれません。
彼は帰宅するとすぐに手を洗った。
[returning home(帰宅する)]
という行為に接触したら手を洗った
という感じになります。
本当に「~するやいなや」を
英語初心者が使うのであれば、
[as soon as]や[no sooner]を使うので
わざわざ覚える必要はないと思います。
空港に着いたら電話します。
到着という状況に接触したら電話します!
という感じです。
on:(日)に
曜日・日は[on]を使います。
金曜日にミーティングがあります。
金曜日に接しているので
onを使います。
私の荷物が10日に届きます。
10日に接しているので
onを使います。
しかし、月や年になると
範囲が広いので[in]を使います。
桜は4月に咲く。
2021年は忙しかった。
2021年という広い範囲内なので
inを使っています。
月日(3月12日など)は
日なのでonを使います。
3月12日に大阪に行きます。
また、曜日に余計な文言が付いてる場合も
ありますが、これもonです。
今度の金曜日の夕方に会議があります。
3月12日(金)の夕方に会議があります。
このように、
[日]または[曜日]に関係していれば
[on]を使います。
【〇】I have a meeting on a Friday.(ある金曜)
【✕】I have a meeting on the Friday.
【〇】I have a meeting on the following Friday.
【〇】I have a meeting this Friday.(今度の金曜)
【〇】I have a meeting next Friday.(次の金曜)
【〇】I have a meeting tomorrow Friday.(明日金曜)
金曜日の夕方に会議があります。
この中で1つだけ【✕】がありますが、
[on the Friday]とは言いません。
ただ、weblioでも
[on (the) Friday]とカッコ書きなっており
主に英国で用いられると記載されています。
[I have a meeting on the following Friday.]
になるとtheが付くので
ホントに難しいです・・・
また、[this][next]のように
副詞がくると[on]は不要です。
(この[this]は代名詞ではなく副詞になります)
ちなみに、時間になると、
もっとピンポイントになるので
[at]を使います。
5時に待ち合わせしましょう。
年・月・曜日・日・時間は多用するので
覚えておくと便利です。
英語の前置詞onはイディオムで覚える
イディオムで覚える場合、
日本語に訳すのが難しいイディオムを
覚えるようにするとよいです。
基本のニュアンスを知っていれば
意味が想像できるものは
無視してよいと思います。
base on (~に基づく)
[based on]で[~に基づく]
というイディオムになります。
この街の価値は伝統に基づいている。
ちょっとよくわからない文章ですが…
重要なのは[based on traditio]です。
後ろの名詞に着目して
[on tradition]を見ても
[伝統に接して]というところから
[伝統に基づいて]と訳せると思います。
一方、[base]は動詞で[基礎を置く]なので
伝統に基づいて基礎を置いている
という意味にもなり、イディオムを知らなくても
意味は、つかめると思います。
onの基本は[接触]ですが、
そこから発展して[基づく]も一緒に覚えておくと
訳しやすいことが多いです。
彼はルールに基づいて行動する
[act on]で[~に従って行動する]ですが
知らなくてもact(行動)を知っていれば訳せます。
call on (訪問する)
[call on]で「訪問する」
というイディオムで覚えている人は
多いと思います。
私は彼を訪問した。
日本の試験では、
このパターンが多いかもしれませんが
普通に「~に関して電話した」という意味で
使うケースもあるので要注意です。
私は別件で電話した。
[call + on + 人]以外のパターンは要注意!
ところが「人」が来ても
別の意味になることがあります。
[call on]で「要求する」という意味があります。
私は同僚に助けを求めました。
[my colleague(同僚に)]
[on(向かって)]
[help(助けを)]
[called(要求した)]
この場合のonは向かってと
考えた方がいいと思いますが、
私独自の意見ですのであしからず…
私は同僚に助けを求めました。
on me (私のおごり)
これは動詞+onではなりませんが、
訳すのが難しいので
暗記しておいて損はない言葉です。
[on me]は「おごり」という意味で
特に口語で使います。
このハンバーガーは私のおごりです。
ハンバーガーが
私に接触している=私が(お金を)払う
口語で使いますが、
先に例を挙げた以下の例文では
[(影響をあらわして)~に]という意味になります。
暑さがつらかった。
これも口語で使うので、
単純な暗記では翻訳が難しいです。
on leave(休暇中で)
[leave]は動詞では、
自動詞で[出発する]
他動詞で[残す、~のままにする]
といった意味がありますが、
前置詞onの後に来ているので名詞です。
onは名詞で[休暇]という意味があるので
休暇に接していることから[休暇中]になります。
彼は休暇中です。
夏休みなどの休暇なら
[on vacation]を使います。
彼は休暇中です。
実際に使うパターンで多いのは
[on sick leave(病欠、病気休暇中)]です。
彼は病気休暇中です。
ちなみに「勤務中」であれば
[on duty]を使います。
彼は勤務中です。
on business (商用で)
on and on (引き続き、休まずに)
and so on(など)
英語の前置詞onはニュアンスも大事
前置詞はある程度の
感覚的なことも影響します。
使う前置詞によってニュアンスが違います。
例えば「椅子に座る」
という英文の場合!
I sat in the chair.
私は椅子に座った。
このようにonかinの2つがあります。
これは背もたれがないような丸椅子だと
単にお尻が椅子に接触している感じがあるので
このようなケースではonが適しています。
一方、肘掛けのある椅子の場合
包まれている感じがあるのでinを使います。
このため、ハッキリと椅子の種類を言う場合は
下記のように前置詞が決まります。
私はスツール(背もたれがない椅子)に座った。
私は肘掛け椅子に座った。
このように椅子だからonとかinとか、
単純には決められません。
また、先に紹介した例文ですが…
私はその曲をギターで弾いた。
これもギターに接して
曲を弾いたというニュアンスになります。
ところが…
ベースでベースラインを弾きます。
これはwithを使っています。
ベースに[接して]というニュアンスではなく、
ベースを[用いて]という感じだと思います。
感覚的なことなので表現が難しいですが、
このあたりは文法的な
正解不正解とは別問題になります。
このように前置詞は
伝えたいニュアンスによって
違ってきます。
英語の副詞onについて
onは前置詞のイメージが強いですが、
副詞というケースもあります。
前置詞と副詞の違いは
後ろに名詞がくるのが前置詞です。
【前置詞】on + 名詞
【副 詞】on + 名詞以外
名詞以外とは副詞、前置詞、動詞などです。
前置詞は名詞を修飾しますが
副詞は名詞以外を修飾します。
副詞onも基本イメージは[接触]です。
接触状態が続いてるようなときに使うことから
[接触、継続(続く)、オン、方向(先へ、こちらへ)]
このような意味があります。
- 接触
- 継続(続く)
- オン
- 方向(先へ、こちらへ)
これはonの基本なので説明不要だと思います。
接しているので、そのまま続いている
というイメージがあるらしくon単独で
[続く]というニュアンスがあるようです。
ただ、常時接続ではなく
断続的なことも含めての接続です。
日本語のオンと同じで、スイッチオンのオンです。
これは非常に分かりにくいですが、
[on]は何かに接するので[接する何かの方向へ]
というニュアンスまであるようです。
副詞on:接触、継続、オン
接触、継続、オンは独立しているようで
どちらとも言えるケースが多いです。
ということで、単独の説明ではなく
まとめて紹介します。
時が経過する、時間は流れ続けている
【直訳】時が進む 続く
基本的に前置詞で終わることはないので
まずはこの時点でonは副詞ではないか?
と考えます。
goesはgoに三単現のsが付いた単語で、
訳は[進む、行く、向かう、なる]
ちなみに・・・
時が経過する
【直訳】時が進む そばを
onが[接触した状態で進んでいく]のに対して、
byは[そばを通り過ぎていく]ニュアンスです。
次の例文です。
私の仕事は毎日10時からです。
【直訳】私の仕事が進む オンに 毎日10時に
【直訳】私の仕事が進み続ける 毎日10時に
これはどちらかが正解なのか分かりません…が、
[10時から仕事が開始する]という意味になります。
水が出ている。
【直訳】水 状態です オン(継続)
スイッチが入っています(onになっています)。
【直訳】スイッチ 状態です オン(接触)
onにしてスイッチの線と線が接触すると
電流が流れるので電気などがつく
ということになります。
副詞on:方向(先へ、こちらへ)
次は副詞onが[方向(先へ、こちらへ)]を
あらわす意味の例文で解釈が相当難しいです。
[on]は何かに接するので[接する何かの方向へ]
というニュアンスまであるようです。
さらに先に
fatherだけで[もっと先に]という意味があり、
onを付けると[もっと先の方向にさらに先へ]
というニュアンスになります。
後で
laterだけで[後で]ですが、
onを付けると[後の方向にさらに先へ]で
[もっと後]のようなニュアンスになります。
やってくる
comeで[(話題の中心に)来る]という意味があり
[来る こちらへ]というニュアンスです。
まとめ
今回は、前置詞onについて
紹介しました。
onの基本的な意味は
以下の通りです。
- 接触(接している)
このように、常に[接触]を
念頭に入れて、
その都度ふさわしい日本語訳にします。
会話(リスニング)の中では、
いちいち適切に訳す時間がないので
onは接触しているイメージを
頭に浮かべて聞きます。
手を膝に置いてください。
こんなのは手が膝に接触している
イメージを頭の中で思い描いて
「your hands(手)」
「on your knees(膝に接触している)」
とイメージで聞かないと間に合いません。
onが接触しているのは物以外もあります。
- 物
- 人
- 行為
- 状況
- 状態
[on]の訳すためには、
以下のことを意識すると訳しやすいです。
- ~に接して
- ~に関して
- ~に向かって
- ~に(よくない影響をあらわして)
- ~(道具)で
- ~(進行)中
- ~するとすぐ
- ~(日)に
次回は、inを
紹介します。