こんにちは。
四流外資系社員の
安田トーシローです。
このサイトでは、英語苦手歴20年の筆者が
上級者では気づけない英語のポイントを
ド素人目線でわかりやすく紹介します。
[of]は[の]じゃないの???
という英語初心者向けに!
わかりやすく紹介します。
前置詞は日本語の助詞(てにをは)
ではないので、日本語を決めつけてしまうと
訳せないケースが多々でてきます。
【〇】私は音楽が好きです。
【×】私は音楽の好きです。
と、このように
[of]=[の]だと決めつけていると
上手に訳せません…。
というわけで、
ここでは前置詞[of]について
詳しく紹介します。
目次
英語の前置詞ofの基本イメージ
英語の前置詞ofは
中学の英語で習う簡単な単語です。
ところが日本人の英語初心者は
全く理解できていないことが多いです。
ofの基本的な意味から確認します。
- (つながりのある)分離
これ1つです。
[of]は[off]から派生した
と言われています。
[off]は完全な分離ですが、
[of]は不完全な分離です。
分離しても元のところに付いていて、
つながりのある分離です。
辞書によっては基本イメージは
[分離]と[所属]の2つが
記載されているかもしれませんが、
[所属]も分離の1つです。
[分離]しても[独立]しているわけではなく
[所属]しているということになります。
翻訳の基本的な考え方は以下の通りです。
- 分離
- 所属
- 抽出
- 同格
- 原因
この所属と分離は表裏一体のような感じで
区別が難しいケースも多々あります。
鳥の翼
鳥から[分離]した翼の部分ですが、
完全に離れているわけではなく付いています。
または、鳥に[所属]している翼とも言えます。
このようにどちらを視点としているか
という点で違ってきます。
[of]の翻訳では[分離]と[所属]がメインになります。
おそらくネイティブは、
[分離]か[所属]かなどとは考えずに
1つのイメージで使っていると思われます。
また[抽出]は[抜き出す]というイメージで
これも分離の1つと考えられます。
英語の前置詞ofの例文
具体的な例文を含めて
以下で紹介していきます。
前置詞ofの基本イメージは
(つながりのある、不完全な)分離です。
ただし、ofはファジーな感じが特徴で
反対からの視点でみることもあり、
その際は[所属]という分類になります。
片側からみると分離
反対からみると所属
of:分離
[of]の基本イメージ
[分離]から紹介します。
この椅子は木でできています。
wood(木)から分離して作られています。
この場合、木から離れていく方向になります。
また、もとのwood(木)に所属している
とも考えられます。
この場合、木の方向に所属していると考えられます。
[of]は双方向の意味で使えるあいまいな前置詞です。
細かい話ですが、
[made of the wood]というように
theがあれば、具体的に[その木から]になります。
[made of wood]には冠詞がないので
一般的な木という材料を意味します。
学校で習ったと思いますが、
[of]は元の状態が想像できる場合に使います。
椅子が木でできていることが
目で見て判断できる場合に[of]を使います。
ofは[くっついた分離][所属分離]なので、
完全には独立していません。
木から分離していますが
木の影響を引きずっています。
また同じ文章を使って
[of]の代わりに[from]が使えます。
この椅子は木でできています。
日本語だと[of]のときと
同じ意味になりますが、
ニュアンスが違います。
[from]の基本イメージは
[起点から離れて]です。
[of]は関係性のある分離ですが
[from]は完全に離れた分離になります。
この場合、元が木であることが
分からないほど椅子が変わっている場合に
[from]を使います。
とても木でできているとは思えないほど
姿が変わっている場合に使えます。
of:分離(2)
これは、かなり難しい[of]です。
英文を読んでいると
意味不明な場所に
[of]がでてくることがあります。
翻訳サイトで翻訳しても
日本語訳に違いがあらわれません。
このofとは何だ!
という疑問を研究しました。
研究しました!…と言っても
いろんな情報集めただけですけど。
私は、それを考えました。
[I thought it]ではダメなのか?
なぜ[of]が入りこんでいるのか!
[A of B]の形になることが多いですが、
ここではAがなく[of B]になっています。
[of it]は[itから分離した何か]を指します。
it本体ではなくitから分離した何かなので
itにまつわる[ちょっとしたこと]
というニュアンスになります。
次に[about]を使うとどうなるか?
私は、それを考えました。
[about]の基本イメージは[周り]で、
漠然として周辺です。
itの周辺のことを考えるということで、
itにまつわる[様々なこと]
というニュアンスになります。
次は動詞を代えて[know]を紹介します。
彼のことは知っている。
[I know him]ではダメなのか?
この[of]も[分離]です。
[him]から分離した何かについて知っている
ということで、あまり詳しく知らないけど
彼にまつわる情報を持っている
というニュアンスです。
[I know him]だとhimのことを
思いっ切り知っていることになります。
それでは[about]だとどうなるか?
彼のことは知っている。
[about]の基本イメージは[周り]で、
漠然として周辺です。
himの周辺のことを知っているということで、
himにまつわる[様々なこと]
というニュアンスになります。
再び動詞を代えて[hear]を紹介します。
彼のことは聞いたことがある。
この[of]も[分離]です。
[him]から分離した何かについて聞いた
ということで、あまり詳しく知らないけど
彼にまつわる情報を聞いた
というニュアンスです。
情報とは
噂話かもしれませんし、
秘密かもしれません。
とにかく全てではなく一部分で、
彼から[分離][抽出]したもの、
あるいは彼に[所属]しているものです。
彼のことは聞いたことがある。
この[from]は[周辺]です。
himの周辺のことについて聞いている、
というニュアンスになり、
[of]よりも詳しく聞いていることになります。
周辺とは仕事・家族構成かもしれないですし
出身校、趣味などなど複数情報です。
of:所属
英語初心者にお馴染みの
[所属]を紹介します。
He is a member of the baseball club.
[a member]は[the baseball club]に
所属しています。
[分離]していますが完全な分離ではなく
[所属]しています。
彼は努力の人です。
[a man]は[hard work]に
所属しています。
たぶん日本人の英語初心者は
このような[所属]の[の]がお馴染みだと思います。
椅子の脚が1本が折れた。
[one(1本)]は[the chair]に
所属しています。
[the chair legs]に所属している1本が
折れたということです。
ちなみに折れた脚が
椅子から完全に分離を意味する場合、
副詞の[off]を付けることもあります。
椅子の脚が1本が折れた。
これだと折れ切って、折れた脚が
椅子から離れているニュアンスを出せます。
この[off]には後ろに名詞がないので
独立した副詞で、前の動詞を修飾しています。
このあたりが
[完全分離]の[off]と
[所属分離]の[of]の違いです。
ちなみに、名称は私が勝手に付けているので
所属分離とか不完全分離とか
とにかく[つながりがある][分離]です。
of:所属(2)
次は[所属]の中でも
少し発展した例文になります。
この本は有益です。
[benefit]に所属しています。
通常は上記のような言い回しは
しないかもしれませんが、
文法の説明として挙げました。
初心者が慣れてるofは
[A of B]の形をしていますが、
この例文にはAがありません。
be動詞の後にすぐofがきています。
このような[前置詞+名詞]は
形容詞のような機能があります。
She is beautiful.
彼女は美しい。
これと同じような構造になっています。
[of benefit]が[beautiful]と
同じような働きになっています。
benefitは[利益]なので
[of benefit]で[得になる、有益な、役立つ]
といった感じの意味になります。
この本は有益です。
この本は[benefit(有益)]に[of(所属)]しています。
これ以外にも
[be動詞 + of + 〇〇]という使い方は
いろいろあります。
この本は役に立つ。
この問題は懸念されます。
[concern]は[関係する]と
覚えている人が多いかもしれませんが
[心配する]という意味でも使います。
外資系企業で、外国人が
[ちょっとそれは心配だ]みたいな意味で
[concern]を使うことは多々あります。
of:抽出
次は抽出です。
[of]の基本イメージは[分離]で、
ほとんどこれで説明できてしまい、
抽出や所属との違いがあいまいです。
[分離]は完全な分離ではなく[所属]していて、
[抽出]も分離の1つということになります。
古典音楽は演奏するのが難しい
クラシックから[音楽]だけを
抽出(抜き出し)しています。
クラシックから音楽を[分離]している
とも言えます。
クラシックに[所属]している音楽
とも言えるのであいまいです。
ofはイメージが非常にあいまいですが、
何かから(所属しながら)分離している
という基本は同じです。
どこかから抽出する必要がなければ
以下のような文章になります。
その音楽を演奏するのは難しい
音楽がただの音楽ではなく、
クラシック分野から抽出されているので
[The music of classics]
になります。
彼は部下にその件を通知した。
[the matter(その件)]の[subordinate(部下)]
とは訳せません!
また、英語初心者は、
日本語からこの英文にすることが難しいです。
[その件を抽出して]
部下に通知しています。
部下に通知しており、
全てではなく[その件]の部分だけ取り出して(抽出)
通知しています。
She suspected he had stolen her handbag.
彼女は彼がハンドバッグを盗んだのではないかと疑いをかけた
彼を疑っていますが、全てではなく
[ハンドバッグを盗んだ]ことだけを抽出して
疑っています。
このofは範囲を限定する役目があります。
会社から10分以内に駅がある
10分以内ですが、
[会社]からという部分に限定しています。
この抽出は範囲を限定しています。
日本語に訳すとき難しいですが、
英文を前方から理解するには向いています。
of:同格
[of]の[同格関係]は、
辞書では[同格]と記載されているものですが、
[同格]だと訳すときのイメージが難しいので
[同格関係]と覚えた方が
分かりやすいかもしれません。
例えば、
[A of B]でAとBが同格関係ということです。
横浜市
[横浜に関係した市]で、
[横浜の市]ではありません。
[横浜]と[市]は同格の関係があるという感じです。
[横浜=市]なので[同格の関係]をあらわします。
通常は英語初心者が英文にするときは
[Yokohama city]とすると思うので
翻訳するときだけ注意すればいいと思います。
彼はヒーローのような人です。
[a hero] = [a man]
というように[同格関係]になっています。
[a hero of a man]は
[男のヒーロー]ではありません。
無理やり考えると、
男からヒーローの部分を[抽出]した
とも言えます。
[a 〇〇 of a 〇〇]は左右がお互い1つなので
[分離]や[所属]だとニュアンスが違います。
左右が[同格関係]で、
男でもありヒーロでもあります。
この文も日本人が考えると
下記のような英文になると思います。
He is a man like a hero.
He is something of a hero.
彼はヒーローのような人です。
注意が必要な点は、
[like]は[≒ (ニアイコール)]
[of]は[= (イコール)]
という点で、ニュアンスが違います。
3番目の文には[of]があり、
[同格関係]または[所属][抽出]
とも考えられます。
of:原因
次は[原因]です。
[of]の基本イメージは[分離]ですが、
分離していても完全分離ではなく
中途半端な分離です。
この[原因]も[紐づきのある原因]で
[直接の原因]ということになります。
彼は電車の遅れで遅刻した
[2]This soup smells like cheese.
このス-プはチーズの香りがする。
チーズから[分離]した匂いなのか
チーズに[所属]した匂いなのか
チーズから[抽出]した匂いなのか
匂いとチーズが[同格]なのか
チーズが原因の匂いなのか
とにかく[of]はあいまいですが、
[A of B]でBは不完全に分離していて
AとBは関係があるということで、
[所属]のときも[抽出]のときも[原因]のときも
あります。
[2]の文で重要なことは、
[like]を使っており
[=]ではなく[≒]ということです。
This bread tastes like cinnamon.
このパンはシナモンの味がする。
これも[smell of]と同じ考え方です。
次は少し変わった例文ですが
ofの理解に重要です。
彼は脳卒中で亡くなった。
strokeは[脳卒中]という意味で、
脳卒中から[原因]が分離しかかって
飛び出しています…
と考えてもいいと思いますが…
所属のところで紹介した
[a member of the baseball club]では
[メンバーが野球部に所属している]
ということで
[died of a stroke]も[a stroke(脳卒中)]
という病に[所属]してしまったことが[原因]で
死んだと考えると理解しやすいと思います。
このため!
この場合の[of]は[直接の原因]と言われています。
これまでの例文は[分離]や[抽出]など
元から離れていく方向でした。
これは脳卒中という方向に向かって
[所属]すると考えられます。
[of]は双方向に使えるので
非常にあいないな前置詞です。
一方!
ofではなくfromを使って
似た文章を作れます。
彼は脳卒中で亡くなった。
[from]のイメージは[起点から離れて]です。
脳卒中という起点から
離れて死んでいます。
これはどういうことかというと
[間接的な原因で死んだ]
ということになります。
間接的なので[from]の後に
病名がくることは少ないです。
脳卒中から合併症を引き起こして…
のような間接的な場合だけです。
一般的には下記のような感じが多いです。
彼はタバコが原因で亡くなった。
タバコが関節的な原因で
直接の原因は肺がんのような場合です。
ただし、間接かどうかはあいまいです。
仮に車に跳ねられた場合、
それが直接の原因なのか、
跳ねられたとき打ちどころが悪かったのか
出血多量が原因なのか
正確には不明です。
最終的には、言語は使う本人の
ニュアンスになります。
さらにもう一つ!
彼は銃弾に倒れました。
[by]は手段・方法の原因をあらわします。
英語の前置詞ofはイディオムで覚える
イディオムで覚える場合、
日本語に訳すのが難しいイディオムを
覚えるようにするとよいです。
基本のニュアンスを知っていれば
意味が想像できるものは
無視してよいと思います。
イディオム | 意味 |
---|---|
as of | ~現在 |
consist of | (~から)なる |
in case of | ~の場合 |
in spite of | ~にも関わらず |
in charge of | ~担当 |
make use of | ~を利用する |
run out of | (契約・時間などが)切れる、なくなる |
take advantage of | ~を利用する |
consistは[ある、なる]という意味で
[在する]ということです。
[consist in(~に)ある]
というイディオムも有名です。
[in charge of]は外資系企業で
よく使うと思います。
彼は経理担当です。
また[as of]も使います。
17日現在
まとめ
今回は、前置詞ofについて
紹介しました。
ofの基本的なイメージは
以下の通りです。
- 分離
完全な分離ではなく
中途半端に分離していて
関係があるということです。
ofの翻訳の考え方は以下の通りです。
- 分離
- 所属
- 抽出
- 同格
- 原因
次回は、fromを
紹介します。