toの基本イメージ
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こんにちは。
四流外資系社員の
安田トーシローです。

このサイトでは、英語苦手歴20年の筆者が
上級者では気づけない英語のポイントを
ド素人目線でわかりやすく紹介します。


[to]は[向き+到達]が基本イメ-ジです。

 

[to]は徹底的にこの基本が重要です。
 

I went to the office.
会社に行った。

officeの[向き]に向かっています。
しかも[到達]も含んでいます。
 

これが基本ですが
その他にも様々な使い方があります。
 

I won the game 2 to 1.
試合は2対1で勝ちました。

どうして[2対1]が[2 to 1]になるのか???
 

[向き]の方に[到達]してから[対比]する
という特徴があるようです。
 

[2]が[1]と対比して2対1になります。
 

このことから[to]は[~に対して]と
訳すことがあります。
 

He is allergic to that drug.
彼はその薬にアレルギーがある。

[to that drug]は
[その薬の[向き]に[到達]して[対比]する]
というような感じになります。


このように[向き][到達][対比]が
重要なポイントになります。

というわけで、
ここでは前置詞[to]について
詳しく紹介します。
 

英語の前置詞toの基本

英語の前置詞toは
中学の英語で習う簡単な単語です。
 

ところが日本人の英語初心者は
全く理解できていないことが多いです。
 

toの基本的な意味から確認します。
 

前置詞toの基本の意味

  1. 向き+到達

これだけです・・・が、
 

もう一つ[対比]まで覚えると最高です。


[to]は[→(矢印)]のようなもので、
さらに[到達]まで含めた意味になります。

[I went for a walk]で[散歩に出かけた]
と習った人がいると思いますが、
[for]は[方向]だけで[到達]は含んでいないため
本当に散歩したかどうかまでは不明です。
 

[I went to the park]で[公園に行った]ですが
[公園に向かって公園に到達した]
ところまで含んでいます。
 

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このあたりが
[for]と[to]の違いになります。

[to]は[向き(→)]ですが[到達]まで含んでいます。
 

これが基本中の基本です。
 

ただし!
 

一緒に使う動詞によっては
必ずしも[到達]まで含まないケースもあります。
 

He headed to the station.
He headed for the station.
彼は駅に向かった。

[head to(~に向かう、~へ行く)]は、
[head for]とほぼ同じ意味で
[到達]という意味にはなりません。
 

訳は様々なケースがあり、
全てのパターンの訳し方を覚えるのは困難です。
 

とはいえ、訳す前の考え方として
下記のような内容が参考になると思います。
 

前置詞toの翻訳の考え方

  1. 向き
  2. 到達
  3. 対比

具体的に例文で紹介します。
 

英語の前置詞toの例文

具体的な例文を含めて
以下で紹介していきます。


[to]は[向き(→)]+[到達]が基本ですが
様々な場面で使われます。

to:向き

[to]は[向き(→)]+[到達]を
あらわします。
 

ここでは方向を指す例文を紹介します。
 

I went to the office.
会社に行った。

まさに、→(矢印)ですね。
 

The car turned to the right.
車は右に曲がった。

このあたりの例文は初心者がイメージする
一般的な[to]だと思います。
 

The traffic light has changed to yellow.
信号が黄色に変わりました。
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黄色に向かって
黄色に到達しました。

He devoted the holiday to work.
彼は休日を仕事に充てた。

これはto不定詞とも呼ばれる文法です。
[~するために]という意味になるので
to不定詞の副詞的用法になります。
 

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これもtoの基本で解決します。

workに向かってworkに到達しました。
 

[for]は目的ですが、
[to]は到達を含んでいるところが違います。
 

to:向き(2)

向きをあらわす[to]ですが、
しっかり基本を押さえる必要があります。
 

[1]The key to the machine broke.
機械の鍵が壊れた

[2]The handle of the machine broke
機械の取ってが壊れた

[3]The lock on the machine broke.
機械の鍵が壊れた

まず[1]ですが、
機械に[向かって]機械に[到達して]差し込む
という鍵で、機械とは独立しています。
 

このため
〇[The key to the machine]
×[The key of the machine]
となります。
 

[of]は[分離][所属][抽出]などが基本で
中途半端な分離でつながっています。
 

[2]のようにハンドル(取って)は
機械に所属している一部なので
[of]を使います。
 

[3]の場合は鍵と言っても[キー]ではなく
[lock(鍵)]というシステムなので
機械に接触しているため
接触の[on]を使います。
 

to:到達

[to]は[向き]+[到達]が基本ですが、
[到達]の意味が強い例文を紹介します。
 

She counted from one to ten.
彼女は一から十まで数えた。

[一を起点に十に向かって到達]
ということですが
[向き]の意味より[到達]の意味が
強くなっています。
 

このあたりは
日本人が理解しやすい文だと思います。
 

I will allow it to that extent.
To that extent, I will allow it.
その程度までは許可します。

[extent(範囲、程度)]に達するまで
ということですが、
日本語から英文にする場合は難しいと思います。
 

[to that extent]で[その程度へ]
と訳してしまいそうですが
[その程度(に到達する)まで]になります。
 

到達の[to]は[~まで]と訳されることがありますが、
機械的に暗記するのではなく
根本的なことを理解した方がいろいろ対応できます。
 

このように[to]には
[向き]+[到達]の意味があります。
 

これは辞書によっては
[結果]という部類に入れていると思います。
 

We advanced the project to the end.
我々は最後までプロジェクトを進めた。

[プロジェクトを進めた]ということで
その結果、[最後まで]到達した
という感じになります。
 

[結果]ですが[到達]という基本があれば
あえて区分けする必要もないと考えました。
 

その昔!
映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」
原題「Back to the Future」
というのがありました。
 

本当の意味は不明ですが、言葉通りの訳なら
[未来に戻って…]というような感じになります。
 

ちなみに、この[Back]は、
Backの前にtheが付いていないこと
Backの後ろに前置詞toが来ていることから
副詞だと思われます。
 

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副詞のbackは[Back!(戻れ)]というふうに
一言だけで使われることもあります。

ここでは[back]の後に[to]があるので
[向き]と[到達]まで含んでいると思われます。
 

もし「Back for the Future」なら
日本語訳では同じ[未来に戻る]になりますが
目的地を指しているだけなので到達は含みません。
 

I traced the values back to another server.
私はその値を別のサーバーまでたどった。
値をたどっていくと別のサーバーにたどり着いた。

別のサーバーまで[back(戻って)][to(到着)]して
値を調査したということになります。
 

英語は頭から意味を作ります。
 

trace(たどる)、back(戻って)という
事実が来ています。


このため、目的へ[向かう]だけの[for]ではなく
[向かう]+[到達]の[to]しか使えません。

ちなみに、
過去形だから[to]を使うということではなく
文の構造そのものが関係します。
 

この場合は[will]を使っても[to]です。
 

I will trace the values back to another server.
私はその値を別のサーバーまでたどってみます。

未来の話だとしても、
到達しないとトレースできないからです。
 

I’m looking forward to seeing you.
あなたにお会いできるのを楽しみにしています。

これもまだ実現していない時点の話ですが、
会うということに[到達]することに対して
楽しみにしているということになります。
 

なぜ、
[look foward to]が[to]で
[look for]が[for]なのか
基本のイメージから判断できると思います。
 

I’m looking for a wallet.
財布を探しています。

forに関しては
次回詳しく紹介します。
 

to:対比

日本語では説明が難しい例文を紹介します。
 

I won the game 2 to 1.
I won the game 2-1.
試合は2対1で勝ちました。

2が1の[向き]に[到達]して[対比]して勝った!
 

という感じになると思いますが、
日本語の感覚には全くないので
理解が難しいです。
 

日本語的な文では[〇対〇]
という感じになります。


[向き]の方に[到達]して[対比]しています。

対比するためには到達が必要です。
 

[to]には[到達]したあとの[対比]作業まで
含まれているということになります。
 

I sat face to face with him.
私は彼と向かい合って座った。

顔に向かって[到達]して[対比]して
[顔 対 顔]で[対比]しています。


[対比]は[比較]とも似ていて、
辞書によっては分けて記載されています。

withの基本イメージは[つながり]で、
彼との[つながり]で顔と顔で[対比]して座った
という感じです。
 

He is similar to his father.
彼は父親と似ている。

父と[対比][比較]して
似ているということになります。
 

父の[向き]に[到達]して[対比]して
ということで、toの性質をフル活用です。
 

This study is superior to that one.
この研究はあの研究より優れている。

日本語訳では[~より]となっていますが、
この研究とあの研究を[対比][比較]
しているだけです。
 

[あの研究に対して優れている]
という感じになります。
 

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toは[向き][到達][対比]
という考え方が重要です。

one-on-oneとone-to-one

[2 to 1]が[2対1]ということなら、
バスケットで[1対1]で対決することを
なぜ[one-on-one]と言うのでしょうか?


[one-on-one]ではなく
[one-to-one]ではダメなのか???

結論から言うと米語で
[one-to-one]という表現はなく、
イギリス英語では使うようです。
 

イギリス出身の歌手ハワード・ジョーンズは
[ONE TO ONE]というタイトルのアルバムを
リリースしています。
 

こういった表現はネイティブに聞いても
使わないものは使わないので何故かは
分からないと思います。


ここからは想像です!

onは[面に向かって接する]ときに使うため、
人と人が、頭の先からつま先まで向きあって
対面することからonを使ってるのかな!?
と思いました。
 

[英語の前置詞・副詞 | onの基本イメージと使い方]
で紹介しましたが、下記のような例文があります。
 

I was looking down on the night view
私は夜景を見下ろしていた

夜景に接触して
夜景に向かって
見下ろしていたということです。
 

このように一点ではなく景色という面に
接触しているとonを使います。
 

ちなみに、
 

[man-to-man]という表現はあります。
 

マンツーマンのことですが、
日本語の意味とは違って
[腹を割って話す]という意味です。
 

ただし、話すという意味までは含んでいないので
talkなどと一緒に使います。
 

a man-to-man talk
腹を割った話し合い
率直な話し合い
Let’s talk man-to-man.
腹を割って話そう

その他、[face-to-face(面と向かって)]
という表現もあります。
 

英語の前置詞toはイディオムで覚える

イディオムで覚える場合、
日本語に訳すのが難しいイディオムを
覚えるようにするとよいです。
 

基本のニュアンスを知っていれば
意味が想像できるものは
無視してよいと思います。
 

イディオム 意味
as to ~に関しては
be open to (批判などを)受けやすい
look forward to ~を楽しみに待つ
look up to ~を尊敬する、仰ぎ見る
owing to ~のおかげで、~のせいで
due to ~が原因で、~のせいで
according to ~によれば、~に従って
in proportion to ~に比例して
with(in) regard to ~に関して

ちなみに、
[look up to](~を尊敬する、仰ぎ見る)の反対語は
[look down on](見下す、軽べつする)
 

まとめ

今回は、前置詞toについて
紹介しました。
 

toの基本的なイメージは
以下の通りです。
 

前置詞toの基本イメージ

  1. 向き+到達

toの翻訳の考え方は以下の通りです。
 

前置詞toの翻訳の考え方

  1. 向き
  2. 到達
  3. 対比

次回は、forを
紹介します。